世界一「平和な国」は景観もトップ級
イギリスの経済誌が世界144カ国・地域を分析し発表した2009年の「世界平和度指数(Global Peace Index)」によると、アイスランドに代わってニュージーランド(前年4位)が「世界一平和な国」に選ばれた。
アイスランドは昨年9月の主要銀行倒産以来、治安が乱れはじめ、国内の犯罪率が悪化した。一方、ニュージーランドは今年も低い犯罪率と殺人率を維持し、国を挙げての人権擁護姿勢や新政府による軍事費の削減などが着目されたという。
現在、ニュージーランド与党である国民党は支持率も上々で、新首相ジョン・キー氏は人望も厚く、党内でも安定した地位を保っているため、新しく掲げる政策をつき進めていく上でも期待されている。
ちなみに2位は同ポイントでデンマークとノルウェー、4位がアイスランド、5位がオーストリア、6位がスウェーデンで、前年5位だった日本は7位だった。
この分析の上位20カ国のほとんどは小さな国で、社会福祉が行き届き、政府が腐敗していないということだが、これらの20カ国の中にはニュージーランドの兄弟国オーストラリアも19番目に位置し、その前後にスイス、チリが18位と20位の位置を占めている。
アメリカは前年より6位上昇したというが83位。最下位はイラクで144位となっている。
さて、「世界一の平和国」の栄誉とともに、今年はニュージーランドの南島にある有名な海峡ミルフォード・サウンドが「世界7不思議の景観」の候補としてノミネートされ、今その最終選考候補に選ばれている。ミルフォード・サウンドは、ユネスコの世界遺産に登録されているフィヨルドで、1200メートル以上の絶壁に囲まれ美しい景観をつくる。
このコンテストでは、はじめに世界中の人々によって260の景観スポットがノミネートされ、第二選考ではその中でもっとも票の多かった77つが選ばれた。そしてさらにそこから専門家によって最終選考候補が26にしぼられたが、最終的にはその26カ所からもっとも神秘的に美しい場所7つが2011年に選ばれることになる。
今回、最終選考に残った候補地には、アメリカのグランドキャニオン、オーストラリアのグレートバリアリーフ、アマゾンの熱帯雨林やアフリカのキリマンジャロ山などがあるが、日ごろから自然保護に力を入れ、その景観の美しさを誇っているキーウィー(ニュージーランド人)たちは今回、ミルフォード・サウンドが「世界7不思議の景観」に残ることに期待を寄せている。(フィティアンガ在住)
【写真説明】タスマン海から内陸部へ、氷河が刻んだ入江が続くミルフォード・サウンド
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